平成29年10月17日、第3回定例会にて一般質問を行いました。
主な質問項目p>
- 世田谷コミュニティ財団について
詳細は以下をご覧ください。
世田谷コミュニティ財団について
都市整備領域で伺いました問題について、きょうは区長もいらっしゃいますので伺いたいと思います。
私は、ネットをちょっと見ていましたら、世田谷コミュニティ財団というのが出てきたんですね。これを調べてみますと、これは世田谷区がやるのかなと初めは思いました。それで、どういう経緯なのかなということでいろいろ調べましたら、どうもこれは民間の方がつくられるということなんですが、その上で、皆さんにきょうは資料をお手元に差し上げましたけれども、設立のキックオフ会なるものがあって、その資料を見ると、公益信託世田谷まちづくりファンドの新旧運営委員を含む十二人の呼びかけ人ということなんですね。現在の運営委員の方の十人のうち五人の方が呼びかけ人になっていらっしゃるということなんです。
公益信託というのは、世田谷区が委託をして、これを受託しているのが三井住友信託銀行ということなんですけれども、財産運用を委託して、公益目的を達成させるということで、これは世田谷区が全国に先駆けて一九九二年に設立したということで、世田谷にとっては大変、まちづくりの上でも、区民にとっても財産みたいな、まちづくりに対する一つの取り組みであったということなんです。
それで、この開催レポートとというのを読みますと、この前質問しましたけれども、公益信託世田谷まちづくりファンドを終了すると書いてあるんですね。領域所管に、これは終わらせるんですかと聞いたら、いやいや、終わらせません、続けますよという話でしたよね。部長、そうでしたよね。
ところが、これはこの設立の中で終了をして、新たな飛躍をしましょうと言っているんですね。どうもこの内容を読んでいくと、世田谷トラストまちづくりのまちづくりファンドを、言葉は悪いですけれども、乗っ取っちゃうみたいな話ですよね。現職の運営委員の方が設立委員になっているということは、公益事業で、まさに世田谷区の公益事業だとわかっている方がこういうことに反して新たな団体をつくるということ自体、信義則に反するんじゃないかと私は思うんです。
その上、この設立の準備会というのに、世田谷区のまさにトップですよ、区長が参加して応援のメッセージを言ってきたということなんですが、全く理解しがたいですよね。このファンドは、二十五年間の蓄積というのは世田谷区民の財産じゃないですか。それをまさに私物化して売り渡すような行為じゃないですか、区長。
区長が後押しをするということでは、まさに区民の信頼を裏切る背信行為だと私は思うんですが、区長、どういうふうに思われますか。区長はこの内容がわかって出席されたんでしょう、違うんですか。それで、区長がこういう会合に出席するといった場合に、その会合の趣旨なりなんなりを理解しないで出席するということは、僕はあり得ないと思うんですね。趣旨を理解して出席されたということは、私はまさに背信行為だと思いますが、いかがですか。
<保坂 区長>
いろいろ御意見をいただきましたけれども、世田谷コミュニティ財団設立準備会、キックオフイベントに確かに私も参加をして、メッセージをしてまいりました。この準備会は、世田谷区に拠点を置く、企業、篤志家、市民、区民など、民間資金をもとにして市民活動を支援してこうという団体で、現在寄附を募集し始めている状況というふうに聞いております。クラウドファンディングを初めとするさまざまな寄附手法による民間資金で市民活動を支援するという動きは、実はコミュニティ財団という動きは、愛知県、京都だとか、全国で始まっていると。そういう動きが世田谷区を拠点としてスタートするということに対して応援するという趣旨で行きました。
これからの区行政ですけれども、一九九二年には、確かに世田谷区が財源を出して、これを信託という仕組みでまちづくりのソフトを支援していくんだということでスタートいたしました。今後、区民、NPO、事業者などが、いわば参加と協働によって公共的なサービスに加わってもらう、また、その公共的分野の相互扶助を高めてもらうということは大変重要で、ふるさと納税で御議論いただいた寄附文化の醸成にも大きく関連するものと思っております。世田谷まちづくりファンドは、地域の発想に根差した、これはおっしゃるように大変実績がございます。多年にわたって、若者から、地域に立脚したコミュニティー活動に相当の成果を上げてきたということであります。
御指摘の点については、区民に誤解を与えることがないように注意し、今後とも参加と協働を区民と進めていく上で、例えばこの団体は私益で、私のために蓄財をするとか、あるいはこれまでのまちづくりファンドの信用を棄損するような内容を考えているんだというなら協力すべきではないと私は思っていますが、ここにうたわれている活動は、まさに公益信託の枠を越えて広げていこうというものなので、基本的にそういう動きについては、これからもこの団体だけではなく、起きてきてほしいと思っております。
これは十二月末までに設立するという内容ですよね。それと、世田谷区のまちづくりファンドから世田谷コミュニティ財団へブリッジを──体感するとかいうようなことが書いてあって、そもそも世田谷まちづくりファンドというものがあるんですよ。なのに、それを終了させて移行しましょうなんていう話に区長が乗っかるんですか。おかしいじゃないですか、もともとあるものですよ。それを、新たに同じ内容のものをつくりましょうということを、区長は支援しましょうということを言っているんですよ、どうなんですか。
<保坂 区長>
同じ内容のものとは聞いていません。要するに公益信託は、財産が全部支出されたときに自動的に終了してしまいます。これはそういう内規になっています。公益信託にできない支援内容を公的に広げていきたいとおっしゃっているものと思っています。