東京都世田谷区の50歳代の男性係長が、入居基準より多い所得を得ているのに、低所得者向けの区営住宅に約12年間入居していたことが23日、わかった。
同居している母親の所得の証明書類を提出し、基準内のように装っていた。
区によると、男性係長は2005年頃に区営住宅に入居した。現在の家賃は、この区営住宅で最低額の3万5500円。区営住宅の入居基準は2人世帯で最大約300万円だが、区の係長の平均年収は約832万9000円で、男性係長の所得は基準を超えていた。
区は毎年、入居世帯の所得を確認しているが、男性係長は母親の証明書だけを提出していた。一方、区は通勤手当支給などのため職員の住所を把握しているが、男性係長の住所が区営住宅とは気付かなかったという。
区によると、15~16年の家族世帯向け区営住宅の応募倍率は21~44倍だった。(讀賣新聞より)