令和3年10月19日、本会議にて意見開陳を行いました。
国民の未来を選択する衆議院議員選挙が本日公示されました。全ての国民の願いである新型コロナウイルスパンデミックを克服し、いかに経済の再生と国民の生活を取り戻すことができるのかが問われるとともに、公共セクターのDXの加速は百年に一度の生産性向上と合理化に向けた変革をもたらすものと期待するものです。
この間、中国のハルピン市は、八人の陽性患者が出たことで、一千万人のPCR検査を実施いたしました。また、ニュージーランドの首相は、たった一人の新型コロナウイルス市中感染者が確認されたことで、全土でロックダウン入りすると宣言をいたしました。このように、パンデミックなどの非常時は、理屈ではなく、住民の生命を最優先にしたトップの瞬時の決断と実行による危機管理能力が問題になります。
こうした意味で、区長の提案と議会の承認で推進した区民の命を守る社会的検査は、定期検査とスクリーニング検査に約五億四千二百万円かかったにせよ、検査数は三万二千三百三十八件の実施で二十七人の陽性者を見つけ出し、クラスター発生も七件と最小化できたと考えます。
そうしたことが功を奏し、総人口数約九十二万人と二十三区最大であるにもかかわらず、人口十万人当たりの陽性者数は二十三区中十位前後という状況で、誠に残念にも亡くなられた方も、東京都全体では三千八十九人で人口の〇・〇二二%ですが、世田谷区では百五十九人で人口の〇・〇一七%と五ポイント低く抑えられ、公表している十二区中七位です。また、感染症状の重症化を防ぐこともできたということです。
結果として、世田谷区の取組は、申し上げた科学的根拠からも成功と言えます。人命を守る政策を費用対効果で評価することはナンセンスですし、良識的ではありません。
さて、ワクチン接種と検査はパンデミックから生還するための車の両輪です。第六波に備える三度目のブースターワクチン接種は十二月に開始する自治体もあります。世田谷区も早期の三度目のワクチン接種の実施と併せて検査体制の充実を求めるものです。
いずれにしても、私を含め圧倒的多数の議員の賛成で、社会的PCR検査を含む一般会計予算も、学校の教師や児童生徒の命を守る抗体定性検査の実施を含む補正予算も可決成立しているわけですから、職員の皆さんも、デマや偏見に惑わされることなく、区長を先頭に、自信を持って区民の命を守り、生活を取り戻す正義を実現するため、事業執行を進めていただきたいと思います。
以上申し述べ賛成の討論といたします。