維新が「みんな」を冷遇 渡辺氏には想定外
2012.8.26 23:44 (1/2ページ)[みんなの党]
JR市川駅前で演説するみんなの党の渡辺喜美代表。橋下氏との連携は思うように進まないようだ=26日午後、千葉県市川市(古厩正樹撮影)
橋下徹大阪市長率いる大阪維新の会が、みんなの党に対し冷淡な態度に出てきた。次期衆院選をにらみ第三極の主導権を握るための行動ではあるが、維新と対等関係での連携を目指していた渡辺喜美代表にとっては想定外の事態。渡辺氏の党運営への不満もくすぶりり、独自に維新合流を検討する所属議員も出始めた。第三極のトップランナーを自負してきたみんなの党は正念場を迎えている。(尾崎良樹、内田透)
「みんなの党は結党以来、消費税は全額地方財源にしようと言ってきた。最近は大阪維新の会がまったく同じことを言うようになった。大変結構なことだ」
渡辺氏は26日、千葉県内で街頭演説し、消費税の地方税化について維新がみんなに追随したことを力説した。ほかにも、原発問題や地域主権など、橋下氏らが連携への「センターピン」(核心)と表現する党のアジェンダ(政策課題)も訴えた。
みんなの党こそが「改革の本家本元」と強調する渡辺氏。念頭にあったのは20日夜の橋下氏らとの会合でのやりとりだ。
大阪市内の日本料理店に駆けつけた渡辺氏に対し、橋下氏の隣に座った維新幹事長の松井一郎大阪府知事は厳しい態度を示した。
「新しい政治集団を作りたいというのがわれわれの思いだ」
松井氏は、衆院選マニフェスト(政権公約)となる「維新八策」を旗印に個々の国会議員らが集まる新党構想を披露し、党対党の連携を否定した。これに対し、渡辺氏は「みんなの党は結党のときから政界再編を掲げてきたんだ」と反論。「対等合併」も提案したが、橋下、松井両氏の表情は変わらなかった。