平成27年10月14日、第3回定例会文教委員会所管質疑にて、学校司書・プラネタリウムについて質問いたしました。
詳細は以下をご覧ください。
学校司書について
それでは、学校司書について伺います。
図書館法で図書館司書が位置づけられている一方、学校図書館法では位置づけのなかった学校司書ですけれども、学校図書館法の一部改正が二〇一四年の六月に成立、学校司書の法制化が実現をし、ことしの四月一日から施行されました。
九月一日から世田谷区は、小学校八校、中学校四校の十二校で、全て民間委託ではありますが、実施をされたということであります。スタートしてまだ一カ月ちょっとですが、滑り出しの現状をまず伺いたいと思います。
<滝渕 副参事>
これまでの区立学校の学校図書館の運営は、主に司書教諭資格を有する教員と学校図書館事務臨時職員が担っており、学校図書館の開館が限られていたり、司書教諭が教科指導や学級担任と兼務のために、学校図書館の活用が十分にされていなかったりといった現状がございました。
第二次世田谷区立図書館ビジョンでは充実した学校図書館づくりを位置づけ、さらに昨年の改正学校図書館法の施行を踏まえ、教育委員会ではこの九月より、業務委託による学校図書館司書の配置を小中学校計十二校で開始いたしました。資格を有する専門性の高い図書館司書の配置により、学校図書館の運営体制をさらに改善し、利活用を図っているところでございます。
導入した学校では、学校図書館の改善に向け、仕様書に基づき、まず事業者のノウハウを生かした環境整備が進められております。また、休み時間やBOPを中心とした土曜日や放課後の開館を段階的に始め、利用者が少しずつふえているという話も聞いております。また、学校図書館司書による読み聞かせや授業支援なども徐々に始まっております。
教育委員会といたしましては、学校図書館司書導入後の様子や成果などを丁寧に把握し、区立小中学校の学校図書館のより一層の充実になるよう努めてまいりたいと考えております。
法の要請している内容は、学校司書は、学校図書館の運営の改善及び向上を図り、児童または生徒及び教員による学校図書の利用の一層の促進に資するため、専ら学校図書館の職務に従事する職員と定められて、学校には学校司書を置くように努めなければならず、国及び地方公共団体は、学校司書の資質向上を図るため、研修の実施その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
また、今回は附帯決議をつけておりまして、学校司書の配置水準の維持を初め六項目が定められているということでございますけれども、運営の改善及び向上や利用の一層の促進のため、学校司書の提案等はどのように反映をされるのか、この点も伺っておきたいと思います。また、国や世田谷区が学校司書の資質向上を図るために行う研修の実施その他の必要な措置はどのように行っていく計画なのか。
また、職員制度の問題点、学校図書館職員のあり方については附帯決議もついているということで、まだまだ現在進行形で、議論を深める必要性を、全国学校図書館協議会や議会の議連なども求めていると聞きますけれども、法改正の趣旨を踏まえた学校図書館の整備充実や、改革、改善に取り組むことが必要だと考えます。国にはどのようにこの点をフィードバックするのか、制度化されているのかどうかについても伺っておきたいと思います。
<滝渕 副参事>
委員御指摘のとおり、この法の改正に、法の趣旨では言語活動や探求的な学習の充実が必要であること、学校図書館の利活用ができるように整備を進めていくことが大切であるという趣旨がございます。その内容を受けまして、今、本取り組みを進めているところでございますが、その取り組みにより、先ほども申し上げましたように、例えば学校図書館の開館時間の拡充ですとか、授業の中での司書と教員の連携、それから、司書が作成する学校図書館だよりの配付、さらに学校図書館の環境の整備など、今までと比較して、より充実した学校図書館運営になっているものというふうに認識してございます。
研修等々の御質問でございましたが、基本的には研修は委託事業者が行っていくものというふうに捉えておりますが、区で行う研修にも合わせて、担当司書が参加する場面もつくってまいりたいというふうに考えております。
それから、先ほど最後に御質問いただきました国へのフィードバック等でございますけれども、国から本件についてまだ具体的な通知等はございません。まず本区の取り組みを一層充実を図っていくことを考えております。また、今後、国の動向を踏まえて、何らかの形で区の取り組みの状況について情報発信してまいりたいというふうに考えております。
新たな取り組みをしていかなくちゃならないわけですけれども、しっかりと学校図書館の充実のために取り組んでいただきたいと要望しておきたいと思います。
プラネタリウムについて
続いて、プラネタリウムについて伺いたいんですが、いろいろ団体さんからお話をお伺いしたときに、障害者の団体さんからプラネタリウムの利用促進について、ぜひいろいろ御尽力いただきたいという話を伺ったんですが、まず、プラネタリウムの障害者の利用の現状と課題について伺いたいと思います。
<松田 教育相談・特別支援教育課長>
プラネタリウムの障害者のある方への配慮といたしましては、観覧料の割引のほか、ドーム内に手すりやロープを設置し、車椅子の座席スペースを確保するなど、施設面での配慮をしております。
また、補聴器の音が聞きやすくなるシステムである磁気ループの設置等も行っております。また、平日の区立学校の学習投影のない時間帯には、障害者団体や高齢者施設の団体の方々に御希望に応じた投影を行っております。
ちょっと時間がありませんので、しっかり団体の皆さんの声を聞いて、利用促進に向けてしっかり取り組んでいただきたいと要望しておきたいと思います。よろしくお願いします。
以上で終わります。