平成31年3月19日、予算特別委員会 文教委員会所管質疑を行いました。
詳細は以下をご覧ください。
文教委員会所管質疑
質問してまいりますが、その前に、この時期になりますと選挙も近いんでしょうから、あれもやった、これもやったと言う方がいっぱい出てくるんですね。文教領域もそうでしょうけれども、政策決定というのは庁内で決めて政策を決定するんでしょうが、極論から言うと、区議会議員は予算に賛成すればこの政策を推進したんだと言い切れちゃいますから、言うことが悪いということはないでしょうけれども、この時期になると、オレオレ詐欺ではないですが、やったやった詐欺みたいなのがいっぱい出てくる。びっくりしております。
質問に入ります。
新BOP学童クラブについてですけれども、世田谷区の学童クラブというのは公設公営でやっているわけですが、ほかの自治体では民間委託も検討しているということを実施しているようなところもあるんですけれども、私は、世田谷区で民間委託をということは一足飛びには考えてはおりませんけれども、ただ、学童クラブは、昔は親御さんが共働きで子どもの居場所を確保するために学童クラブをということでしたけれども、今は少子化で、保育園、環境なんかも一生懸命整えているというような状況で、学童クラブに関しては単なる居場所というよりは、学びの場としての学童クラブという側面も必要なんじゃないかというふうに考えているんです。
民間の学童クラブなんかは質の悪いところもあれば、一生懸命やられているところもさまざまあるんでしょうけれども、そうした公共の場で提供できないサービスを目がけて、すき間産業で民間の学童クラブというのをやられているということですが、ただ、今、公教育に求められているのはやっぱり教育格差を埋めていくということで、学童クラブに求められている親御さんのニーズであったり、子どもの将来に向けたニーズというのも変わってきているというふうに思うんですね。
その上で、逆に民間委託という考え方ではなくて、世田谷区の学校で運営しているBOPの中に民間でやっているさまざまなメニューがありますよね。企業名を言うのはなんですから、英語の学習をやっていたりとか、あとは読み書きの学習をやっていたりというようなことを民間で提供しているプログラムをこの学童クラブで提供する。それこそ小学校の勉強をしている中で親御さんがこういう勉強をさせたいなと思うようなことを学童クラブの中で提供できたりというようなことが私はこれから必要なことで、遊びの場で勉強するような環境づくりというのは今の新BOP学童クラブの中ではできていないので、どうなんだろうという話もございます。ただ、親のニーズも変わって、社会的なニーズも変わっている中で公教育の目指す学童クラブのあり方も検討して、民間のそういうものを取り入れながらバージョンアップしていく必要があると思うんですけれども、その点について教育委員会はどのようにお考えか伺いたいと思います。
<田村 生涯学習・地域学校連携課長>
世田谷区の新BOPは、区内全六十一小学校の学校施設を活用し、遊びと生活の場である学童クラブ事業と、遊びと交流の場であるBOP事業を合わせて一体的な運営をしております。子どもたちの安心安全な放課後の居場所である新BOPでは、近年、児童数の増加と定員制を設けていないことにより利用人数がふえ、多様な児童対応の必要性やスペースの確保、人員の確保等の課題がございます。
委員お話しの学習機能につきましては、新BOPでは宿題や読書など静かに過ごす時間や場所を設定し、学童クラブの児童もBOPの児童もともに宿題や読書等を行っており、教員経験のある事務局長を初め、指導員や臨時職員が質問に答え、促しをする場面もございます。
世田谷区を含めて公設の学童クラブにおいては、民間委託の場合につきましても学力向上を目的とした塾的な支援を行っている事例は少ない状況です。一方、放課後子ども教室で、いわゆるBOPですが、基礎学力定着のための勉強会を開催する等の取り組み例がございます。
また、民間活用といたしましては、新BOPでは指導員向けにスポーツクラブのインストラクターによるグラウンドでの先進的な遊び、講習会を開催し、子どもたちと一緒に学び、スキル等を習得する取り組みも実施しております。この取り組みにつきましては、今後、複数の民間の事業者を活用し、進めていくように計画をしております。
新BOPでは、事務局長に教員経験者の方が多いということや、司書を配置している学校図書館を有効に活用し、民間のプログラム研究や人材の発掘、確保、活用に取り組むとともに、引き続き学習機能の導入等を初め、さまざまな課題について検討してまいりたいと存じます。
教育長、BOPも社会的な要請というのがいろいろ変わってきている中で民間のそうした取り組みを取り入れていくということは別に時代に逆行している話ではないし、今後その教育格差であったり、親御さんのニーズとかを考えれば、公教育の学童クラブの中で民間のそういう発想を取り入れていくということは必要なことだと私は思いますけれども、教育長自身はいかがですか、どう思いますか。
<堀 教育長>
お話を伺っておりまして、いわゆる民間委託ではなくて、民間のノウハウを活用するというのはやっぱりこれからあるのかなと。例えばNPOと連携していろんな学びを一緒に取り組むとか、今、課長から指導員向けの先進的な遊びの講習会がありましたが、これは指導員のほうなんですね。そういう意味では、NPOと連携する学び、そういうことも視野に入れる時期かなというふうに考えております。参考にさせていただきます。
私は、やっぱり公教育に対する区民の信頼というのは大変厚いというふうに思うんですね。ただ、その中での学童クラブの元来の姿に新たな考え方をプラスして、ぜひバージョンアップできるように民間の活力等を加えて、親御さんのニーズ、そして子どもの将来のために検討していただきたいと、これは要望しておきたいと思います。
ほかもいろいろ聞きたかったんですが、時間がないので、最後に要望をさせていただいて、質問を終わりたいと思います。