阿久津皇 委員長
ただいまからスポーツ・交流推進等特別委員会を開会いたします。
阿久津皇 委員長
本日は四月一日付人事異動の後、初めての委員会ですが、異動者の紹介については、お手元の管理職一覧の配付により代えさせていただきますので、後ほど御確認ください。
なお、担当書記も変更がありましたので、御承知おきください。
委員会の運営に関しましては、引き続き新型コロナウイルス対策を講じてまいります。報告については簡潔明瞭に、委員からの質疑も要点を絞っていただくなど、会議時間の短縮に御協力お願いいたします。また、発言の際にはお手元のワイヤレスマイクを御利用ください。
本日は、当委員会で所管する外郭団体の令和四年度事業計画等に関する報告の聴取等を行います。
議題に入る前に、本日の参考人についてですが、三月一日の委員会でお諮りし、団体において人事異動があった場合には、その職責にある者を参考人として出席要請することとしておりました。
スポーツ振興財団では、令和四年度における組織改正により一部の職責等が変更となったことから、本日、改めて招致する参考人の確認をさせていただきます。
お手元の資料、参考人の出席要請について(案)の網かけ部分について、職責等が変更となった参考人の出席を求めることでよろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
阿久津皇 委員長
御異議なしと認め、そのように決定いたします。
それでは、1報告事項の聴取に入ります。
外郭団体の報告順については、レジュメに記載のとおり、最初に川場ふるさと公社、次にスポーツ振興財団の順とします。
議事の進行ですが、各団体の報告については入替えで行います。まず、区理事者より令和四年度の事業計画等について説明をいただき、引き続き、各団体より経営方針等についての御説明をいただきます。その後、質疑応答に入りたいと思います。
それではまず、(1)株式会社世田谷川場ふるさと公社における令和四年度事業についての報告に入ります。
本件に関し参考人として、宮林代表取締役社長、宮内代表取締役専務、島田取締役管理部長、高井営業課長に御出席いただいております。本日はお忙しい中、御出席いただきまして誠にありがとうございます。委員会を代表して心から御礼申し上げます。
それではまず、区理事者より令和四年度事業計画等についての報告をお願いいたします。
北村 区民健康村・ふるさと・交流推進課長
それでは、株式会社世田谷川場ふるさと公社における令和四年度の事業計画について御説明をさせていただきます。
まず、事業計画を説明する前に、例年のことではございますが、この世田谷川場ふるさと公社ですが、株式会社でございまして、公益財団法人と異なりまして、例年六月に株主総会を行うため、現時点では収支計画、金額はお示しできませんので、あらかじめ御了承いただきますようお願いいたします。
それでは、資料一ページを御覧ください。事業計画を説明いたします。
大きく四つに区分してございます。まず、一つ目の施設運営維持管理業務でございますが、記載のとおり、施設の予約受付、フロント業務、施設の設備保守など区民健康村のふじやま、なかの両ビレジの施設の維持管理全体を行う業務で、区の指定管理業務となってございます。
次に、二つ目の川場村運動公園施設運営維持管理事業でございます。こちらは川場村からの指定管理業務として、川場村内にありますてんぐ山公園の野球場、テニスコートなどの維持管理を行うものでございます。
次に、三つ目の川場村森の学校施設運営維持管理事業でございますが、こちらも川場村からの指定管理業務といたしまして、施設の維持管理を行うものでございます。
最後に、四つ目のその他業務事業でございます。まず、移動教室運営事業といたしまして、児童が歩くハイキングコースの整備、一部体験プログラム等の実施を含んでおりますが、この整備等を区教育委員会から受託してございます。給食賄提供事業といたしまして、移動教室で提供する給食につきましては、区の指定管理業務として給食の提供業務を行ってございます。次の一般賄提供事業につきましては一般利用者向けの賄い、いわゆる食事の提供業務でございます。続きまして、川場村学校給食調理事業といたしまして、川場村の小中学校の学校給食調理を請け負っております。次のレストラン運営事業につきましては、道の駅川場田園プラザにありますレストラン武尊とピザハウスの運営業務を行うものであります。次の売店経営事業につきましては、
それぞれのビレジにおける売店の経営でございます。次の交流事業運営事業といたしまして、健康村里山自然学校などの様々な交流事業運営業務を行ってございます。本事業は里山塾及び農業塾など、区民の方が川場村に行って交流を深める事業となっております。そのほか、主なものといたしまして、ふるさと区民まつり、梅まつりなど、区内の各種イベントでの川場村物産展を川場村から受託して出店をしております。
最後の再生可能エネルギー供給事業でございます。こちらは、ふじやまビレジのほうに設置いたしました木質バイオマスボイラーによる同施設への熱供給事業になっております。
簡単ではございますが、私からの説明は以上となります。
阿久津皇 委員長
次に、経営方針等についての説明をお願いいたします。
宮林 代表取締役社長
宮林でございます。日頃、大変御指導、御協力を賜りましてありがとうございます。
このところ、コロナの影響で大変痛手を負っておりますけれども、ただ、そういう中で、従業員、さらに皆さんの御協力によりまして、順調にここまで参っていることを御報告申し上げます。
御承知のように、コロナの中で、ここのところ、大変食料だとか木材等の高騰があるわけですけれども、やはりそういう中では、私たちの暮らしの中で新しいニューノーマルの時代を迎えたということで、自立ないしは共存という新しい社会を迎える必要があるということが課題になってきていると思います。そういう意味では、この事業の中で、農業塾、あるいは里山塾の中では、子どもたち、大人たちが山に入ったり、川場の自然に接する、そういったことがありますし、山づくりの中では森づくり、いずれも環境問題等に関わっておりますけれども、やはりここに来ては自給自足といいますか、できるだけ自分たちの食べ物は安心安全で自分たちで作っていこうというような機運が出てまいりまして、たくさんの応募者が来ておりますし、また森については、このところ、二、三歳児といいますか、非常に若い子どもたちを連れたお母さん、お父さん、家族連れですかね、そういった方々が増えてきております。
御承知のように、自分たちの健康問題というところで、子どもの健康というところが非常に関心事になってまいりました。森の中に入っていきますと、いろいろな効果がある。特にその中で、この間、林野庁が調査した中では、やる気を創造させる、要するに五感を刺激させまして、今まで使っていない能力を再生していくという大きな役割があると。さらには文科省が報告しておりますように、小学校五年生は目が近視の方々が非常に多い、眼鏡がかかっている子どもたちが多いというデータがあるわけで、十年前と比べますと、〇・三から〇・五、進んでいるというような話があります。
これを医学的に証明した先生の論文を見ますと、日常の暮らしの中で近距離になりすぎている。要するにテレビを見たり、あるいはファミコンをやったり、パソコンをやったりという中で、かなり近くで見ているわけですね。少なくとも七メートルから十五メートルぐらいの間隔を持つ視野を日常の中に取り入れる必要があるということが言われている。しかも、緑に視点を当てることが目に対する潤滑油になるということが言われておりますけれども、まさにそういう意味では、自然学校をはじめ移動教室で川場村という自然の中に入りますと、車窓から外を見る場合でもかなり遠くを見るようになりますし、日常から離れて緑の中に入ります。緑を散見する中で、非常に目に優しくなる、あるいは夜の散歩の中で星を観察する、これも非常に目にいいということになっていますので、やはり子どもたちにとっても暮らしの中で必要な基本的な生きるすべを学ぶことができるのではないかなというふうに思っております。
それから、交流四十年を迎えます。これだけ長い交流事業を展開しているのは、恐らく世界的にもあまりないというふうに思っておりますけれども、こういう中で、最初の交流で植えた木材、これはケヤキとトチ等があるわけですけれども、それがもう既に三十センチぐらいの太さに成長してまいりました。ちょうどこういう時期で、新しい交流の中では、今まではハートとか健康をやってきましたけれども、これからは物流を中心とした生産したものを直接どこかで使ってもらう、これは世田谷の人たちが四十年かかって山を手入れしてつくり上げてきた立派な財でありますので、それを何とか日常の中で、暮らしの中で活用していかれるような、そういう取組が今後出てくるといいなということが思われている。
それから、もう一つ、四十周年を記念しては、できるだけ村内の中に交流事業を持っていこうということで、フットパスということで集落を結ぶ歩道を造ると。当面、ふじやまビレジからなかのビレジにつなぐ遊歩道を整備していこうじゃないかと。それもできるだけ住民参加、区民参加、村民参加という中でやっていこうというような動きが出てまいりました。ようやく四月から、本格的ではありませんけれども、少人数ですけれども、交流事業が復活してまいりまして、その中で、既に親子連れを村内に連れていって、そして川場の新しい場面を散歩してもらっている。大変好評であります。
というわけで、やっぱりこの交流事業というのは、さすがに四十周年を記録した中で、いろいろなところで、例えば最初に子どもで入った方が、そのお子さんが、今、小学五年生として来ていると。要するに循環している構造なんですね。これはまさにすばらしいことであって、その中で、環境教育だとか、あるいは健康の問題だとかというのが議論されてきておりますので、大変いい活動で、今後とも、それを発展させていきたいと。
コロナ禍ではありますけれども、少人数にして注意しながら十分展開できるということが、この四月から二回ぐらいやっておりますし、また、去年の秋口から少しずつ展開してきておりますので、それで、ほぼ安心安全だということが見えてきました。
今後ともしっかり進めていきたいというふうに思いますので、御指導のほどよろしくお願いいたします。
阿久津皇 委員長
それでは、これまでの報告、説明に対し御質疑がありましたら、どうぞ。
あべ力也 委員
先ほど意見を述べられた菅沼委員と全く同意見であります。ほかの団体は、収支予算書内訳表とか収支予算の事業計画とかをちゃんとお出しになっているんです。毎年ということですけれども、やっぱりその数字がないとちょっと議論ができないという部分がありますので、今後、例年はそうだったというのをここで変えていただきたい。次の外郭団体の意見聴取のときに、決算の時期には出されているようですけれども、予算の時期にも予算書と計画書をお出しいただけるように、要望しておきたいと思います。今日はお越しになったので、また次にと言っても、なかなかあれでしょうから、次年度からはそういうふうにしていただきたいと要望しておきたいと思います。
それと、私は特別委員会だけではなくて区民生活常任委員会の中でも、川場ふるさと公社のほうには要望をいろいろさせていただいているんですけれども、ただ、継続してずっと要望しているものもありまして、毎回いらしたときに、同じ要望をずっとしているんです。そういった要望に関して、どういう検討をされて、現状どうなっているのかというようなことを伺いたいなというふうに思っているんです。毎回同じ質問をしないと、それがお教えいただけないというのもあって、各委員から、いろいろ要望とか、そういうものが出ているものに関しては、ぜひまとめて、現状どういうふうに検討されているかとかということについてもお教えいただけるとありがたいなと思うんですけれども、その辺、どうですかね。検討としてできますか。
北村 区民健康村・ふるさと・交流推進課長
これまで様々こういう機会で要望いただいている部分につきまして、今、あべ委員おっしゃったように、今後、そちらをまとめて、また、こういう特別委員会等で報告していきたいというふうに思っております。
あべ力也 委員
それでは、要望のほうをぜひ実現するように検討していただきたいと思います。よろしくお願いします。
あべ力也 委員
川場村と世田谷区の縁組協定は、双方の自治体がウィン・ウィンになるようにということで、様々な取組をしてきているわけですけれども、特に川場村に関しては雇用の部分で、ここでの雇用を生み出すというようなこともあると思うんですが、先ほどほかの委員からの御質問では、随分コロナ禍で利用者が減っているという状況の中で、本来、雇用を確保するということに関して、例えば雇用調整をしなくちゃならないような状況だったのかどうか、その辺、ちょっと伺いたいなと思うんですけれども。
島田 取締役管理部長
ただいまのあべ先生の御質問でございますけれども、令和二年度につきましては、コロナ禍におきまして、四月から六月にかけましても約七十日近く、実は休業という形を取らせていただきまして、その際には雇用調整助成金などの申請を行わせていただいております。また、あわせまして、フルタイム以外の方たちにつきましても緊急雇用の助成金というような制度がございましたので、そういった活用をさせていただきました。そしてまた、令和三年度につきましても、やはりコロナ禍の事業縮小を余儀なくされた中で、若干でありますけれども、令和二年度の半分くらいの予算でございますけれども、助成金のほうの申請をいたしまして、活用させていただいたという結果でございます。
あべ力也 委員
雇用の関係は、どこも厳しい状況にあると思うんです。雇用継続につながるように、しっかり取り組んでいただきたいと要望しておきたいと思います。
よろしくお願いします。
阿久津皇 委員長
それでは、先ほど各委員から御意見のありました資料の件ですけれども、整い次第、御提供いただくということと、また九月の決算の報告時には数字も含めてしっかりと御報告いただきますよう、重ねて委員長からもお願いを申し上げます。
以上で株式会社世田谷川場ふるさと公社における令和四年度事業についての報告を終わります。
参考人の皆様に、委員会を代表して改めてお礼申し上げます。皆様に御出席をいただき、委員会として有意義な議論ができたと思います。本日は誠にありがとうございました。
ここで、理事者、参考人の方の入替えを行いますので、しばらくお待ちください。
阿久津皇 委員長
それでは次に、(2)公益財団法人世田谷区スポーツ振興財団における令和四年度事業についての報告に入ります。
本件に関し、参考人として石﨑理事長、鈴木副理事長・参事、淺野常務理事・事務局長、小野管理課長、久木田施設課長に御出席をいただいております。本日はお忙しい中、御出席いただきまして誠にありがとうございます。委員会を代表して心から御礼申し上げます。
それではまず、区理事者より令和四年度事業計画等の報告をお願いします。
荒 スポーツ推進課長
それでは、公益財団法人世田谷区スポーツ振興財団における令和四年度事業計画及び収支予算等について説明いたします。
まず、事業計画でございますが、詳細につきましては事前にお配りしました事業計画・収支予算書のとおりですが、資料に基づきまして、要点について説明させていただきます。
まず、(1)のスポーツ及びレクリエーション振興事業でございますが、子どもから高齢者まで個々のレベルに合った事業を展開し、区民のスポーツ・レクリエーション活動の振興を図ってまいります。
中でも④の障害者対象事業では、障害の有無に関わらず、誰もが一緒にできるユニバーサルスポーツ種目の体験や普及活動を担う人材の育成に継続的に取り組むなど、障害のある方がスポーツ・レクリエーションに親しむ機会を充実させてまいります。
⑤の競技力向上事業では、十七回目となります世田谷246ハーフマラソンを十一月十三日の日曜日に実施する予定でございます。また、区民体育大会や十二回目となります世田谷子ども駅伝などの各種大会、それからジュニア育成事業の実施などによりまして競技力の向上やスポーツのさらなる普及を促進してまいります。
⑦の施設活性化事業では、総合運動場、大蔵第二運動場、千歳温水プールのほか、夏季プール開放を行う中学校において水泳教室を実施するなど、各施設の特性を最大限生かした多様なプログラムを提供し、施設利用の促進、活性化を図ってまいります。
(2)のスポーツ及びレクリエーション普及啓発事業でございますが、区民スポーツまつりや元旦あるこう会など、子どもから高齢者、障害のある方も気軽に楽しめるイベントの開催や「Sports Infomation(世田谷区スポーツのしおり)」の発行、それから指導者養成・活用事業などにより、スポーツ及びレクリエーション活動の普及啓発を図ってまいります。
(3)のスポーツ及びレクリエーション団体育成事業でございますが、賛助会員や総合型地域スポーツ・文化クラブなどの区内のスポーツ・レクリエーション団体を支援し、地域における区民のスポーツ・レクリエーション活動を支援してまいります。
(4)の区から受託するスポーツ及びレクリエーション事業でございますが、引き続き、スポーツ推進委員と連携しまして各種事業を実施し、地域スポーツの推進を図ってまいります。
(5)の区から受託する社会体育施設の管理及び運営でございますが、記載の施設の管理及び運営を行ってまいります。
裏面を御覧ください。続いて、令和四年度の収支予算書の内訳表でございます。
財団の会計区分につきましては、先ほど御説明いたしました事業計画の(1)から(5)までの事業並びに、それに伴う人件費などの公益目的事業会計及び収益事業等会計、法人会計の三区分に分かれております。
まず、Ⅰの一般正味財産増減の部の経常増減の部でございます。(A)を御覧ください。収入の部となります経常収益の合計でございますが、二十五億三千四百五十八万二千円となっております。
(B)を御覧ください。こちらは支出の部となります経常費用計は、二十五億五千六百七十二万七千円となっておりまして、経常収益から経常費用を差し引き法人税等の支出を加えた(I)の当期一般正味財産増減額は、マイナス二千三百六十三万九千円となっております。この(I)と(J)の一般正味財産の期首残高の増減によりまして、(K)の一般正味財産期末残高は三億六千六百十七万三千円となっております。
次に、Ⅱの指定正味財産増減の部を御覧ください。(L)の当期指定正味財産増減額はゼロとなり、(M)の指定正味財産の期首残高と合わせた(N)の指定正味財産の期末残高は五億一千百六十九万六千円となっております。
したがいまして、最後の欄に記載されていますように、(K)の一般正味財産の期末残高と(N)の指定正味財産の期末残高を合わせました(O)の正味財産の期末残高は八億七千七百八十六万九千円でございます。
私からの説明は以上でございます。
阿久津皇 委員長
次に、経営方針等についての説明をお願いいたします。
石﨑 理事長
それでは、公益財団法人世田谷区スポーツ振興財団の令和四年度事業計画等につきまして御説明申し上げたいと存じます。
当財団は国のスポーツ基本計画や区の世田谷区スポーツ推進計画及びその年次計画との整合を図りながら、財団が取り組むべき事業の指針として、世田谷区スポーツビジョンを策定しております。その世田谷区スポーツビジョンの実施に当たっての年次計画として、令和四年度から五年度の二年間を対象とする世田谷区スポーツビジョン調整計画を本年三月に策定いたしました。この調整計画では、関係団体、地域団体等の連携を通じたスポーツによる地域の活性化、またDXの推進やSDGsの社会状況の変化への対応、さらには東京二〇二〇大会のレガシーを生かし、パラスポーツの理解促進に取り組むことなどをその視点としております。
令和四年度以降も引き続き新型コロナウイルス感染防止対策やその他の安全対策を十分に講じた上で、計画に基づき事業の着実な実施に努めてまいります。
次に、令和四年度の事業について御説明申し上げたいと存じます。
まず、自主事業でございます。本年も世田谷246ハーフマラソンや区民体育大会などの各種競技大会、世田谷ジュニアアカデミーや区民スポーツまつりなどの各種スポーツ教室・イベントなど、世田谷区の特性を生かしたスポーツ・レクリエーションの振興や普及啓発事業を幅広く実施してまいります。本年度の新事業として、パラスポーツの講師を地域に派遣するゆにすぽデリバリーのほか、六十歳以上の方を対象にした世田谷シニアアカデミーとして、アスレティクス、スイミング、卓球を実施いたします。また、世田谷ジュニアアカデミーに千歳温水プールで実施しているダンスと希望丘地域体育館で実施しているチアダンスを加え、さらにはスイミングアカデミーを梅丘中学校温水プールで拡充するなど、世田谷区内における事業の地域展開を目指します。
次に、受託事業でございます。改めて今年度より五年間の指定管理者に選定された総合運動場及び大蔵第二運動場、千歳温水プールの指定管理施設をはじめ、中学校温水プール及び尾山台地域体育館、希望丘地域体育館など十か所の受託施設、さらに九十の小中学校の学校施設開放業務など、区内全域を網羅するスポーツ施設の管理運営を行ってまいります。
当財団は多くの区立スポーツ施設を一元的に管理し、ハード、ソフト一体となった事業展開により効率的かつ効果的な運営を行うことが最大の強みであり、財団の特色であると認識しております。これまで培ってきたノウハウや経験を生かし、安全安心な施設運営はもとより、さらなる利用者サービスの向上に努めてまいります。
最後になりますが、当財団といたしましては、設立目的に沿った専門性、独自性を発揮し、今後も魅力的で公益性の高い事業を展開しつつ、自主自立に向けた努力を継続し、区民ニーズを反映した柔軟な運営に取り組んでまいりたいと考えております。
御説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
阿久津皇 委員長
それでは、これまでの報告、説明に対し御質疑がありましたら、どうぞ。
あべ力也 委員
大蔵運動公園に関してなんですけれども、私はすぐ近隣に住まっているものですから、地域の住民の方から、大蔵運動公園の一部の広場でサッカークラブが活動されていて、活動されているのは、結局、会費を取って、営利目的でやられているということは地域の方も皆さん分かっているんですね。それで、大蔵運動公園の一部の広場を何曜日かに一回なのか、二回なのか、ちょっと分かりませんけれども、一種独占でお使いになっているという状況はスポーツ振興財団も御存じのはずだと思うんですよね。
公共施設の利用ということに関しては、公平性の観点からすると、ちょっと問題があるのかなというふうに、前々から議会でも、私も一度質問していますし、ほかの議員もそういう質問等をされているという状況なんですが、無料で使っているから問題だという話になるので、逆に、そこを貸し出すようにしたら問題がないんじゃないかなと僕は思うんですよね。あくまで広場で誰でも使っていいということになっているから、地域からも、あそこは無料で使っているんだけれども、そのクラブが会費を取ってやっていて、それはおかしいんじゃないかという話が出るんですよね。ところが、それなりの対価を払って、時間貸しか何かで借りれば、地域の中でも理解が得られるんじゃないかなと思うんですけれども、そういう運用上の変更とか、そういうことを検討できないかなと。そうすれば、使っているほうも正々堂々使えるんだろうし、区としても施設収入が入るんだろうし、区に入るのか、いわゆる施設管理しているところに入るのか分かりませんけれども、そういう新たな発想で、地域のそういう不平不満を解消するということも考えられると私は思うんです。振興財団として、区のほうにそういう提言をしたりなんかをすることができると思うんですが、どうですか、その点。
久木田 施設課長
今、あべ委員おっしゃっていただいた大蔵運動公園内でのサッカークラブ活動については、スポーツ振興財団のほうでも、隣接の施設ということで把握しています。そのボールが園路に飛び出して、公園で歩いている方とか自転車に乗っている方に危険だというような苦情も、区民の方は所管がどこかというのは分からないので、スポーツ振興財団のほうにも寄せられているという状況もございます。
そういった状況につきましては、あそこは砧公園管理事務所の管轄の部分の大蔵運動公園内の自由広場という名称のところになるかと思いますけれども、その辺の情報は公園管理事務所と共有させていただいております。
あべ委員おっしゃるように、スポーツ振興財団から提案できないかということに関しましては、口頭という形ではあるんですけれども、以前、自由広場を多目的の運動場にできないかという検討をしたことがございまして、例えばフットサル場なのか、それとも小サッカー場なのか、それとも幼稚園の子どもたちとか保育園の子どもたちが少し運動会できるような、そういったものができないかというのは検討したことがございまして、公園の管理の法律の基準で、公園の敷地内のスポーツ施設は二分の一、さらに屋根のついているスポーツ施設については、そこからさらに二分の一みたいな状況の中で、大蔵運動公園自体はかなり施設の供用面積は、そのときの検討の記憶であると、結構ぎりぎりいっぱいだというところで、そこまでするよりも、自由広場でいろんな人が譲り合いながらも使ったほうがいいのかなというふうに、公園管理事務所としては、そのとき、意見交換みたいな形で行ったような経過がございます。
あべ力也 委員
いずれにしても地域からもいろんなお声が出ているという状況の中で、区がこれに関して決断すべきだと思いますし、私が言うよりもスポ振から言っていただいたほうが話が通じる部分もあるので、大蔵運動公園を管理しているスポーツ振興財団さんの見ている現状で、やっぱりちょっと問題があって、それを解消するにはこういう提案もあるのでどうなんだろうということで、区の公園管理のほうにぜひ提言等を挙げていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
あべ力也 委員
元旦あるこう会というのはスポーツ振興財団であれしているんでしたか。それで、何年か前ですけれども、私も地域の方から、あべさんも参加しなさいよというので、歩いた経験があるんですね。それで、ゴールがあそこの陸上競技場だったということなんですけれども、そのとき、ある議員さんがバッジをつけて、何々議員の何とかですと言って、帰ってきた人にお茶を配っているという状況があって、私はちょっといかがなものかなと。
当時の事務局長さんに申し上げましたけれども、世田谷区内で様々なスポーツ競技があって、それぞれのスポーツ競技の中で、例えば区議会議員さんとかが会長になっていたりなんかして、スポーツ育成に一生懸命取り組んでいらっしゃるということ自体は、大変立派で、ぜひやっていただきたいと思うんですけれども、ただ、区が企画してやっているようなものに関して、実行委員会なんかになっていたということなんですけれども、それならば個人として、バッジをつけたり、背広を着て、ネクタイを締めて、何とか議員の何とかですといってお茶を配っているみたいのは、いわゆる政治利用に見えてしまうので、区民からも苦情が出ておりました。何でバッジをつけて、何とか議員だというのがお茶を配らなくちゃならないんだと言っていらっしゃる方もいらっしゃいまして、私もそう思いました。
ですから、ここは良識ある形で、恐らく議員さん個人個人の良識もあるんでしょうけれども、スポーツ振興財団としても、やはり議員さんが売名的な感じでやられることに関しては、ちょっと慎んでいただきたいというようなことで、今後取り組んでいただければと思うんですけれども、この経緯については御存じですか、どうですか。
鈴木 副理事長・参事
今、あべ委員のほうからお話をいただきました元旦あるこう会について、議員さんが配ったという話については前任者から聞いております。それで、今ですけれども、実際に元旦あるこう会については実行委員会方式でやっておりまして、私どもの賛助会員であるところで実行委員会をつくってやっているという形でございます。やはり誤解を招かないような行動、政治利用というお話がございましたけれども、そういうふうに誤解されないように、ちゃんとやらなきゃいけないということで、それを受けまして、そこは私のほうでしっかり対応したということで御理解をいただければと思います。
あべ力也 委員
私は、普通、議員さんたちが各種競技に関わるということに関しては、別にいいと思うんですよ。ただ、バッジをつけて、背広を着て、戻ってきた方にお茶を配っていて、しかも、何々議員の何とかですと言って配っているのは極めておかしいなと、通常の感覚からすればそう思います。あとは各区議会議員さんが各種団体の中で、その会長さんをやられたりなんかして、競技発展のために尽くされるということに関しては、何の問題もないと僕は思いますので、ぜひその辺、良識ある対応をしていただきたいと、これは要望しておきたいと思います。