あべ力也世田谷区議会2010年第4回定例会一般質問


まずはじめに、高齢者福祉について伺います。
この夏100歳以上のお年寄りが、住民票があってもその生存を確認できないような出来事が表面化し、地域とのかかわりの薄い無縁社会とも言えるような現実が生じています。
ひとり暮らしの高齢者が、世田谷でも増えてきている中で、地域での孤立から防いでいく必要があります。先日も新宿区の古い団地で、高齢者の孤独死が増えているため、市民による見守りなど行っていることが、テレビで紹介されていましたが、地域ぐるみで住民同士が相互に支えあう事等が、重要です。
これまで、世田谷区では、社会福祉協議会が中心になって、高齢者同士の交流を進めるために、「ふれあい、いきいきサロン、支えあいミニディサービス」など会食サービスを交えた交流が活発に行われてきており、そのような活動を評価するものです。
しかし、今後は支えあう地域社会を構築するには、子どもや高齢者、退職者などを交え、異なる世代間の交流も進めていく必要があるのではないかと思います。
そこで、現状としては、どのような地域の交流が行われているのか。また、今後どのように展開していこうと考えているのか。区の見解をお聞かせ下さい。

住まいの問題は、生活をしていく上で最優先課題であり、住まいの確保は、最低条件です。
年をとって、生活も変化していく中で、ひとり暮らしになった高齢者にとって、新たな住まいを確保することは、困難になっています。特に、年金暮らしや低所得の高齢者は、グループホームやケアハウスなど、費用がかさむ施設には入れず、区営住宅や都営住宅も入所の倍率が高くなり、厳しい状況下にあります。
住み慣れた地域で生活をしていくために、ひとり暮らしの高齢者などの住宅の相談やあっせんなどどのように進められているのか。また、なかなか区営住宅や都営住宅には入ることが出来ない低所得のひとり暮らし高齢者への家賃補助制度など検討できないか、伺います。
24時間365日在宅での介護や医療の支援を行っていくには、そのサービスを支える拠点となる施設整備が求められてきました。地域密着型サービスは、その意味でも地域に根差した在宅介護の拠点として整備が進められてきましたが、小規模多機能型など施設の運営費がかかることなどいくつかの課題があるため、施設整備の執行率も低い状況が続いています。
そこで、グループホームやディホームなどの併設型が進められてきました。また、これまで大型の特別養護老人ホームの整備が続けられてきましたが、建設にあたっては、こうした広い敷地が必要になる大型の施設ばかりではなく、29人以下の小規模特別養護老人ホームの建設も可能になっています。
不足しているショートステイの併設も考えられ、国有地や都有地活用も出来るのではないかと思います。小規模特別養護老人ホームは、市区町村に決定の権限があり、今後の高齢者福祉事業計画、介護保険事業計画の策定の中で検討していく必要があるのではないかと思いますが、区の見解をお聞かせ下さい。

次に、子育て支援について伺います。
近年、離婚や配偶者との死別など様々な理由によって、母親または父親がひとりで子どもを育てている「ひとり親家庭」は少なくありません。全国で母親がひとりで子どもを育てている母子家庭は約120万世帯、父親がひとりで子どもを育てている父子家庭は、約20万世帯と推計されています。ひとり親家庭では、ひとりの親が家計を支えながら、子育てや家事もこなさなければならないため、2人親家庭に比べると、さまざまな点で困難が生じます。また、厚生労働省の行った調査によれば、平成18年度において、母子家庭の88%、父子家庭の37.2%が年間就労収入300万円未満の低所得世帯となっています。
これまで、母子家庭に財政的支援などがされてきましたが、この8月からは児童扶養手当法改正により、父子家庭にも支給されることになりました。
しかし、子どもが幼く周りに援助してくれる知り合いがいない場合は、仕事を辞めなけらばならなかったり、家事がうまくこなすことが出来ないなど、子育てをしていく上での困難な状況があります。自治体によっては、相談の窓口や緊急時に預かってくれる施設の場所など父子家庭に対する情報をコンパクトにまとめた冊子を配布するところもあり、きめ細やかな情報提供も必要だと思います。
母子家庭、父子家庭に限らず社会には、いろいろな家族の在り方が存在し、多様なすべての家族が、経済的にも、時間的にも、豊かに暮らせる地域社会や環境整備が必要であり、それらを支えるしくみの構築が求められています。
そこで、ひとり親支援について、母子家庭ばかりではなく父子家庭に対して、就労支援や生活支援など、どのように対応し、今後どう支援を進めていくのか。区の見解を求めます。

次に、地域通貨、電子マネーについて伺います。
区内商店街のポイントカードを統合した世田谷区全域で、利用可能な電子地域通貨の発行を、これまでも提案してきていますが、今般おとなりの杉並区で来秋から区内全域で流通する電子地域通貨を発行するとのことです。これは、地元商店街の共通商品券や区が高齢者支援などのため、配布しているポイントをICカードにまとめて搭載し、電子マネー化して利便性を高め、地域経済の活性化を目指すとしています。
他会派からも質問がありましたが、私はさらに一歩進んで、地下鉄・私鉄、バス、タクシーなどといった公共交通の運賃や、公共施設の各種利用料金、各種証明書などの手数料の支払い、区職員のIDカードとの連携など、全国の自治体で今行われている事業を精査し、世田谷区でも導入を検討すべきだと思います。
一過性の施策とは異なり、区民の利便性の確保とあわせて、事業者にとっても将来を見越したサービスやニーズの拡大に答えられるものであり、このカードを基に競争力をつけることも考えられます。こうした様々な機能を搭載できるICカードの可能性は大きいものと考えます。
まずは、「電子地域通貨に関する検討委員会」を設置して推進すべきと思いますが、
今後の区の取り組みと考え方をお聞きします。

最後に、自転車専用道路と二輪車道路について伺います。
国土交通省の試算によると、全国の都市部にある幹線道路3万キロ余のうち、車道の両端に歩道とは別に、1.5メートル以上の余裕がある主要道約8100キロの8割強に当たる6600キロで、自転車専用の通行帯「自転車レーン」を容易に設置できることが、わかったとのことでありますが、この国交省の結果の対象となる道路は、区内にはどれくらいあるのか。伺います。
対象となるのは、国道を中心に幹線道路ということでありますが、これまで区の行ってきている自転車道等の整備、特に連続性の確保には、追い風となると考えます。
また、このため国の早期整備を働きかけていくことは、大事ですがどのように働きかけていくのか。区の見解をお聞かせ下さい。
今般の国交省の調査と同じような定義で、区道についても白線を側道に作れば、自転車道の設置が可能なものはどれ位あるのか、また、そうした区道への白線での対応をすべきと思いますが、今後の区の対応を伺い壇上からの質問を終わります。

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